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”桜便り”と共に、春の訪れが待ち遠しい~今日この頃ですね。
本日は、そんな春の訪れにぴったりの、~華やかで美しい孔雀の図~をご紹介したいと思います。

【 岩上孔雀図 】 水野文華(みずの ぶんか)筆  ~絹本・尺七寸~

 明治3年、「水野文華」先生は、妙蓮寺(広島県福山市水呑町)第一世「水野大胤」の子として生まれました。諱は「哲譲」、号は「松嶺、文華」と云います。
幼少の頃、備後・福山藩御用絵師「藤井松林」先生に手ほどきを受け、その後諸国を漫遊し、京都でも学びました。
明治36年、地元・福山に帰り活躍しますが、不幸にして大正6年、48歳という若さで没しました。

《妙蓮寺》は、真宗大谷派に属し、東本願寺の末寺です。備後・福山藩の開祖「水野勝成」公が、元和5年(1619年)備後十万石の藩主として入府し、築城と城下町の形成も終わった元和9年(1621年)に、勝成公の慈母*妙舜尼*(みょうしゅんに)が卒去し、京都本願寺に葬られました。
翌、寛永元年(1624年)、一周忌を迎えるに際し、勝成公が、慈母の菩提供養のために築城の余材をもって、当初、城南(福山市紅葉町)の地を選び、一宇(いちう=お堂)を創建しました。
また*妙舜尼*は、東本願寺第十一世顕如上人の妹にあたり、勝成公の父「水野忠重」公の室です。

この作品【 岩上孔雀図 】は、備後・福山藩「藤井松林」先生の直弟子、「水野文華」が、渾身の力を込めて描いた、絵に”気品と清廉さ”を表した逸品ではないでしょうか。