照りつけるような暑さの中、豪雨災害の後の復旧、片付け等に関わっておられる皆さま、本当にお疲れ様です。せめて、このうだるような暑さが落ち着いてくれれば・・と願わずにはおれません。
本日は、香合の蓋のうらに注目!さわやかな波の音が聞こえてきそうな~絵付きの香合をご紹介します。
【桑造 香合】 山根寛斎(やまねかんさい)・作 径5.5cm、高さ4cm
福山市北吉津町(広島県)で 木工芸・指物で有名な「山根寛斎」先生の挽き物です。
”桑”でつくられた香合に、地元で高名な日本画家、「大島祥丘」先生の岩絵具による~旭波の図~が、香合の上蓋の裏に描かれた珍しい茶道具です。
つまり、この作品は「山根寛斎」、「大島祥丘」両先生の作品のファンの方が、山根寛斎さんの香合を買い求めた後、大島祥久先生宅に持ち込み、絵付けを乞うたものでしょう。
今までに、このような様な合作の香合は見たことはありません。
まことに、小さく愛らしい、微笑えましい作品ではないでしょうか。